超幾何分布の計算:くじ・抜き取り検査で当たりが k 個の確率
全体 N 個(うち当たり K 個)から n 個を戻さずに取り出すとき、当たりがちょうど k 個になる確率を出します。k 個以下・以上、平均・分散、分布の表も。Excel の HYPGEOM.DIST と同じ値です。
当たり8個を含む20個から4個取り出して、当たりが1個になる確率
0.3633
P(X = 1) = 8C1 × 12C3 ÷ 20C4 = 0.3633(36.33%)
1個以下 P(X ≤ 1) = 0.4654・1個以上 P(X ≥ 1) = 0.8978
平均 nK/N = 1.6・分散 0.8084
Excel: =HYPGEOM.DIST(1, 4, 8, 20, FALSE)(累積なら TRUE)
超幾何分布 N=20 K=8 n=4:当たり1個 36.33%当たりの数の分布
| k | P(X = k) | P(X ≤ k) | グラフ |
|---|---|---|---|
| 0 | 0.1022 | 0.1022 | |
| 1 | 0.3633 | 0.4654 | |
| 2 | 0.3814 | 0.8469 | |
| 3 | 0.1387 | 0.9856 | |
| 4 | 0.0144 | 1.0000 |
※ 確率は小数第5位を四捨五入。ごく小さい値は 10 のべき乗で表示。
超幾何分布の計算ガイド:使い方と抜き取り検査での読み方
取り出したものを元に戻さない場面の確率を出します。ロットからの抜き取り検査、くじ引き、カードを配るときなど、全体の数が決まっていて同じものを二度引かないときに使います。
こんなときに使えます
- 抜き取り検査で、不良品を見逃す確率がどのくらいあるか確かめたいとき
- 当たりの本数が決まったくじを何本か引くときの、当たりの数の確率を知りたいとき
- トランプなどで、配られた手札に特定のカードが何枚入るかを計算したいとき
使い方
- 「全体の数 N」と、そのうち数えたいものの数を「そのうち当たり K」に入れます。検査なら不良品の数です。
- 「取り出す数 n」に、抜き取る個数や引く枚数を入れます。
- 「当たりの数 k」に知りたい個数を入れると、ちょうど・以下・以上の確率と分布の表が出ます。
計算の例
50個のロットに不良品が3個あるとして、5個を抜き取ります。k = 0 にすると、不良品が1個も入らない確率は0.7240(72.40%)です。
つまり、1個以上見つかる確率は0.2760。5個だけの抜き取りでは、約72%の確率で不良品を見逃す計算になります。
気をつけたいこと
- 実際の検査では、ロットの不良品の数 K はわかりません。「もし K 個あったら」と仮定して、何通りか試すと判断しやすくなります。
- 「当たり」は、数えたいもの全般の意味です。不良品・赤い玉・ハートのカードなどに読みかえてください。
よくある質問
超幾何分布とは?
当たりが K 個入った N 個から、n 個を元に戻さずに取り出すときの、当たりの数の分布です。確率は KCk × N−KCn−k ÷ NCn。
二項分布との違いは?
取り出したものを戻すなら二項分布、戻さないなら超幾何分布です。N が n よりずっと大きいときは、p = K/N の二項分布とほぼ同じになります。
平均と分散は?
平均は nK/N、分散は n(K/N)(1 − K/N)(N − n)/(N − 1) です。最後の (N − n)/(N − 1) が「戻さない」ことによる補正です。
Excel では?
=HYPGEOM.DIST(k, n, K, N, FALSE) です。ヘルプの例(k = 1、n = 4、K = 8、N = 20)は 0.3633、累積で 0.4654 で、このページと同じです。
出典
- Microsoft サポート
- HYPGEOM.DIST 関数(超幾何分布・使用例)
- 文部科学省
- 高等学校学習指導要領(平成30年告示)解説 数学編(数学Ⅰ データの分析:分散・標準偏差・相関係数/数学B 統計的な推測:二項分布・正規分布)
本ツールの確率やパーセント点は数値計算で求め、表示した桁で四捨五入しています。検定や論文に使うときは、統計ソフトや数表の値でもご確認ください。
要点
- 確率
KCk × (N−K)C(n−k) ÷ NCn - 平均
nK/N - 戻すなら
二項分布 - Excel
HYPGEOM.DIST