損益分岐点の計算:損益分岐点売上高・安全余裕率(図つき)
売上高・変動費・固定費を入れると、損益分岐点売上高(利益がゼロになる売上高)と安全余裕率を出し、損益分岐点の図を描きます。目標の利益に必要な売上高も。
損益分岐点売上高(利益がゼロになる売上高)
400,000円
損益分岐点売上高 = 固定費 ÷ (1 − 変動費率) = 200,000円 ÷ (1 − 50%) = 400,000円
変動費率 = 変動費 ÷ 売上高 = 50%・限界利益率 = 50%
今の利益 = 売上高 − 変動費 − 固定費 = 300,000円(黒字)
損益分岐点比率 40%・安全余裕率 60%(売上があと60%減ると利益ゼロ)
目標利益100,000円に必要な売上高 = (固定費 + 目標利益) ÷ 限界利益率 = 600,000円
損益分岐点売上高 ≒ 400,000円(固定費200,000円、変動費率50%)損益分岐点の図
変動費と固定費の分け方
| 費用 | 例 |
|---|---|
| 変動費(売上に比例) | 原材料費・仕入原価・外注費・販売手数料・運送費 |
| 固定費(売上に関係なく一定) | 家賃・正社員の給与・減価償却費・リース料・保険料 |
変動費率 = 変動費 ÷ 売上高、限界利益率 = 1 − 変動費率。損益分岐点比率 = 損益分岐点売上高 ÷ 売上高、安全余裕率 = 1 − 損益分岐点比率。
損益分岐点の計算ガイド:使い方と費用の分け方
お店や事業で「最低いくら売れば赤字にならないか」を知りたいときに使います。費用を、売上に合わせて増える変動費と、売上がなくてもかかる固定費に分けて入れます。
こんなときに使えます
- 開業前の計画で、毎月いくら売れば家賃や人件費をまかなえるか知りたいとき
- 仕入れ値が上がったときに、赤字になる売上のラインがどう動くか確かめたいとき
- 事業計画書に書く売上目標に、根拠となる数字を添えたいとき
使い方
- 「売上高」に今の売上か、見込みの売上を入れます。
- 「変動費」に仕入れや材料費などを、「固定費」に家賃や給与など毎月決まってかかる費用を入れます。
- 利益の目標があるときは「目標の利益」に入れます。図では、売上高の線と総費用の線が交わる点が損益分岐点です。
計算の例
1か月の売上高300万円、変動費120万円、固定費150万円のお店なら、変動費率は40%で、損益分岐点売上高は250万円です。安全余裕率は16.7%なので、売上があと16.7%減ると利益がゼロになります。
利益を毎月60万円出したいなら、必要な売上高は350万円です。今より50万円多く売る計算になります。
気をつけたいこと
- 売上高・変動費・固定費は、同じ期間の数字を入れます。1か月の売上に1年分の家賃を入れると、結果が大きくずれます。
- 変動費とも固定費とも決めにくい費用は、どちらに入れるかを決めておくと、月ごとに比べるときに数字がぶれません。
- 変動費が売上高と同じか多いと、損益分岐点は出ません。売るほど赤字が増える状態です。
よくある質問
損益分岐点とは?
利益がゼロ(売上高 = 費用の合計)になる売上高です。これより売上が多ければ黒字、少なければ赤字になります。
損益分岐点売上高の計算式は?
損益分岐点売上高 = 固定費 ÷ (1 − 変動費率)(= 固定費 ÷ 限界利益率)。売上高100万円・変動費50万円・固定費20万円なら、変動費率50%で 20万 ÷ 0.5 = 40万円です(J-Net21 の例)。
安全余裕率とは?
今の売上高が、損益分岐点からどれだけ離れているかの割合です。安全余裕率 = (売上高 − 損益分岐点売上高) ÷ 売上高。60% なら、売上が60%減るまで赤字になりません。
目標の利益を出すには、売上がいくら必要ですか。
必要な売上高 = (固定費 + 目標利益) ÷ 限界利益率。固定費20万円・目標利益10万円・限界利益率50%なら 60万円です。
出典
- 中小企業基盤整備機構 J-Net21
- 損益分岐点の計算方法(損益分岐点売上高 = 固定費 ÷(1 − 変動費比率))
本ツールの計算結果は、入力した数字から計算した目安です。事業や投資の判断に使うときは、元になる数字と計算の前提をご確認ください。
要点
- 損益分岐点売上高
固定費 ÷ (1 − 変動費率) - 安全余裕率
1 − 損益分岐点 ÷ 売上高 - 目標利益の売上
(固定費 + 目標利益) ÷ 限界利益率 - 例
固定費20万・変動費率50% → 40万円